消化性潰瘍とは?
胃潰瘍と十二指腸潰瘍は、消化性潰瘍と呼ばれます。
食べ物の消化に関係する胃酸が、胃壁や十二指腸壁を消化してしまい、
粘膜組織やそれよりも深い部分にある筋層などを傷つけてしまうことで起こってしまいます。
胃潰瘍は中高年に多く、十二指腸潰瘍は20〜30歳代に多くみられます。
いずれも、男性のほうが、女性よりも約2倍の発生率となっています。
消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍) 症状
消化性潰瘍(胃潰瘍・十二指腸潰瘍)の症状で代表的なものは、
お腹上部(みぞおち)の痛みがあります。
空腹時や夜間に多く、食事をすると胃酸が中和されるため痛みが和らぐこともあります。
そのほか、気持ちが悪くななり吐きたくなる(悪心)、嘔吐、不快感、食欲低下、
背中の痛みなどもみられます。
傷が深かったり、血管の表面にできると、出血性潰瘍となって潰瘍から出血し吐血したり、
血液によって黒くなった便が出たりします。
潰瘍が深くなると、胃や十二指腸の壁に穴があく「穿孔(せんこう)」を起こすこともあります。
穿孔を起こした場合には、緊急手術をして対応することもあります。
特に高齢者では、痛みを伴わない場合もあるために注意が必要です。